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電光掲示板(でんこうけいじばん)は、発光ダイオード (LED) や液晶、電球などを用いて情報を発信するための掲示板。発光体を格子状(マトリクス状)に配置し、その明滅により文字や絵を表現するものが主流であるが、商業用の廉価なものの中には、一部の発光体を省き、あらかじめ決められた文字のみを表示可能なものもある。 発光体に電球を使用したものであり、電光掲示板としては最も古いものである。黒地の板に配置された多数の電球によってドットマトリクス的に文字や記号による情報(ニュース、天気予報、時刻など)、またはモノクロームの映像を表示する型と、複数の情報が塗装されたガラスまたはプラスチック板の後ろに電球を配置して光を透過させて表示を強調し、またその点灯場所を適宜切り替えることでステータス表示を行う「行灯型」とがある。主に白ないしは黄色の単色電球が使われた。 前者の型は、輝度が高く大型に製造できることから屋外での利用に向いている。ただし、電球の寿命による抜け(暗点)が生じやすいため、定期的なメンテナンスが必要であるほか、消費電力が大きい、多色化が難しい、などの問題を持つ。 この方式は、1927年11月6日にアメリカ合衆国のニューヨーク・タイムズ社がニュース速報のために本社ビルに設置したのが歴史上最初とされる[1]。日本では、その翌年に朝日新聞社が東京と大阪双方の本社屋側面に「電光ニュース」と題するニュース配信用の電光掲示板を設置したのが最初とされる[1]。その他日本の代表的な設置施設には後楽園球場(スコアボード)、大阪マルビル(屋上の電光ニュース盤[2])などがあった。コンピュータ制御の無い時代は、表示パターンで穴を空けた絶縁物(パンチカードなど)を電極にセットして通電の有無でドットを点灯させていた。スクロールさせる場合は絶縁物をテープ状にしてモーターで回していた。電光時計や駅の発車標など表示パターンが決まっている物は、配線で表示パターンを用意しておいて電気時計と連動させて表示を切り替えていた。 この方式は、制御基板の故障などを機に、構造はそのまま、LED方式(後述)に替わられつつある。映像表示用途の場合は、早期にブラウン管(後述)に替えられている。 後者は屋内用途に向く。鉄道駅、バス車内、工場(アンドン参照)、病院の院内薬局の待合室などで用いられた。これは1990年頃からLEDによる7セグメントディスプレイ(8の字)などにほぼ取って代わられた。 発光体に赤・青・緑の単色ブラウン管を使い、RGBによってフルカラーを実現したものである。主に大型映像表示装置として使われているが、文字表示に用途を絞っているもの(2010年までの阪神甲子園球場のスコアボード左側など)もある。通常は大型の物に使われている。 スポーツ施設、特に野球場(後楽園球場や西宮球場、阪神甲子園球場など)、中央競馬場などでは、前記電球方式と単色ブラウン管を並列か、一体化して使用していたことがあった。 発光体にLEDを使用したものである。当初は発光色は赤、黄緑、両者を点灯することで表現できる橙の3色のものが主流で、一部に黄色、ピンクなどが表示可能なものが存在する程度であったが、高輝度の青色LED、純緑色LEDの実用化によってあらゆる色が表示可能なフルカラーLEDを採用したものが近年普及しはじめている。 駅の行き先表示や窓口での呼び出し番号表示など屋内で多く使用されているほか、LEDの高輝度化に伴い屋外での利用も増えている。
方式
電球方式
単色ブラウン管方式
LED方式
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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